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PPAP対策とは?大手企業が知るべきリスクと脱PPAPの代替手段を解説

PPAP対策とは、パスワード付きZIPファイルとパスワードをメールで別送する運用を見直す取り組みです。PPAPの問題点、クラウドストレージなどの代替手段、大手企業が確認すべき選定ポイントや導入手順を解説します。
PPAP対策とは、パスワード付きZIPファイルと解凍用パスワードをメールで別送する運用を見直し、クラウドストレージやファイル転送サービスなどへ切り替える取り組みです。
PPAPは、ファイルとパスワードが同じメール経路を通るため、盗聴や誤送信への対策として十分ではありません。また、暗号化されたZIPファイルはセキュリティ製品で中身を検査しにくく、マルウェアの検知を妨げる可能性があります。
大手企業が脱PPAPを進める際は、単にパスワード付きZIPファイルを禁止するだけでは不十分です。アクセス権限、共有期限、操作ログ、取引先への案内、既存システムとの連携まで含め、安全なファイル共有基盤を整備する必要があります。
本記事では、PPAPの意味や問題点、主な代替手段、大手企業がツールを選ぶ際のポイント、社内に定着させる進め方を解説します。あわせて、脱PPAP後のファイル共有基盤として活用できる法人向けクラウドコンテンツ管理サービス「Box」についても紹介します。
PPAPとは
PPAPとは、パスワード付きZIPファイルをメールに添付して送信し、解凍用パスワードを別のメールで送るファイル送付方法です。
一般に、次の言葉の頭文字を組み合わせた俗称とされています。
- Password付きZIPファイルを送ります
- Passwordを送ります
- Aん号化、つまり暗号化
- Protocol
正式なセキュリティ規格や技術名称ではなく、日本企業の実務で広まったファイル送付方法を表す言葉です。
PPAPの基本的な仕組み
PPAPは、一般的に次の手順で行われます。
- 送信者がファイルをZIP形式で圧縮する
- ZIPファイルにパスワードを設定する
- パスワード付きZIPファイルをメールに添付して送る
- 解凍用パスワードを別のメールで送る
- 受信者がパスワードを使ってファイルを解凍する
ファイルとパスワードを別々に送るため、一見すると安全に見えます。しかし、どちらも同じメール経路を通る場合、メールを盗聴した第三者にファイルとパスワードの両方を取得される可能性があります。
また、最初のメールを誤った宛先に送った後、送信者が宛先を確認しないままパスワードメールを続けて送ってしまうこともあります。
PPAPが日本企業で広まった背景
PPAPが広く使われてきた背景には、特別なシステムを導入しなくても、メールとZIP圧縮ソフトだけでファイルを保護できるという手軽さがあります。
個人情報保護や取引先のセキュリティ要件への対応として、「重要なファイルにはパスワードを設定する」という運用が普及したことも要因の一つです。
ただし、PPAPは政府が公式なセキュリティ対策として推奨してきた方式ではありません。企業や官公庁の現場で慣習的に広がったものであり、現在ではセキュリティ上の問題や業務負荷が見直されています。
なぜPPAP対策・脱PPAPが必要なのか
PPAPには、マルウェア対策、誤送信対策、盗聴対策、業務効率の面で複数の問題があります。
大手企業では、契約書、見積書、顧客情報、設計資料、財務資料、人事情報など、機密性の高いファイルを取引先やグループ会社と日常的にやり取りします。そのため、PPAPを継続することが、情報漏えいや業務停滞のリスクにつながる可能性があります。
暗号化されたZIPファイルは中身を検査しにくい
パスワード付きZIPファイルは暗号化されているため、メールセキュリティ製品が添付ファイルの中身を検査できない場合があります。
その結果、マルウェアを含むファイルが検知されず、受信者がファイルを解凍した時点で端末が感染する可能性があります。
標的型攻撃やランサムウェア対策を重視する企業では、パスワード付きZIPファイルを受信できない設定にしているケースもあります。
誤送信を防ぐ仕組みではない
PPAPは、ファイルの送信先を確認したり、誤った宛先への送信を止めたりする仕組みではありません。
添付ファイルを誤送信した場合、同じ宛先にパスワードも送ってしまえば、受信者はファイルを開けます。そのため、パスワードを別メールで送るだけでは、誤送信対策として十分とはいえません。
ファイルとパスワードが同時に漏れる可能性がある
PPAPでは、ファイルとパスワードを別のメールで送りますが、通常は同じメールシステムと通信経路を利用します。
メールアカウントや通信経路が侵害された場合、攻撃者はファイルとパスワードの両方を取得できる可能性があります。別メールに分けることが、必ずしも盗聴対策になるわけではありません。
パスワードを解析される可能性がある
ZIPファイルのパスワードが短い場合や、推測しやすい文字列が使われている場合は、専用ツールなどによって解析される可能性があります。
また、ファイル名が暗号化されずに表示される形式では、顧客名、案件名、製品名などが第三者に知られるおそれもあります。
送信者・受信者双方の作業負担が大きい
PPAPでは、送信者に次の作業が発生します。
- ファイルをZIP形式に圧縮する
- パスワードを設定する
- ZIPファイルをメールに添付する
- パスワードを別メールで送る
受信者側にも、パスワードメールを探し、ZIPファイルを保存して解凍する作業が必要です。
大手企業ではファイルの送受信件数が多いため、一件ごとの作業は短くても、全社では大きな業務負荷になります。スマートフォンやタブレットではZIPファイルを開きにくい場合もあり、外出先やテレワーク環境での業務を妨げることがあります。
政府機関や企業で廃止の動きが広がっている
2020年11月、内閣府と内閣官房は、パスワード付きZIPファイルを送付し、同じメール経路でパスワードを自動送信する運用を廃止しました。
その後、民間企業でもPPAPを廃止する動きが広がっています。取引先がパスワード付きZIPファイルの受信を制限している場合、従来の方法ではファイルが届かず、別の方法で再送しなければならないこともあります。
大手企業には、自社のルールだけでなく、取引先のセキュリティ方針にも対応できるファイル共有方法が求められます。
脱PPAPに向けた主な代替手段
脱PPAPの代替手段には、クラウドストレージ、ファイル転送サービス、暗号化メール、チャットツールなどがあります。
どの方法が適しているかは、ファイル共有の頻度、共同編集の有無、ファイル容量、取引先の利用環境、必要なセキュリティ水準によって異なります。
| 代替手段 | 適した用途 | 誤送信後の共有停止 | ログ管理 | 共同編集 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| クラウドストレージ | 継続的な社外共有、共同作業 | 対応しやすい | 対応しやすい | 対応しやすい | 権限設定や外部ユーザー管理が必要 |
| ファイル転送サービス | 単発のファイル送付、大容量ファイル | 対応できる場合がある | サービスによる | 原則不可 | URLの転送や期限設定に注意 |
| ファイル共有サービス | プロジェクト単位の情報共有 | 対応しやすい | 対応しやすい | サービスによる | 共有範囲の設定ミスに注意 |
| 暗号化メール | メール本文や添付の暗号化 | 原則困難 | 仕組みによる | 不可 | 証明書や取引先側の設定が必要 |
| チャット・グループウェア | 登録済みメンバー間の共有 | 対応できる場合がある | 対応しやすい | 対応しやすい | 送信先やチャンネルの選択ミスに注意 |
| 別経路でパスワードを通知 | 一時的な暫定対応 | 困難 | 原則不可 | 不可 | マルウェア検査や誤送信の問題が残る |
クラウドストレージを活用する
クラウドストレージは、インターネット上の保管領域にファイルを保存し、共有リンクやユーザー招待によって相手にアクセス権限を付与する方法です。
単発のファイル送付だけでなく、取引先との継続的な共同作業やプロジェクト資料の一元管理にも向いています。
ファイル本体をメールに添付しないため、送信後にアクセス権限を変更したり、共有リンクを停止したりできるサービスもあります。
ファイル転送サービスを利用する
ファイル転送サービスは、送信者がファイルをサーバーにアップロードし、受信者が共有されたURLからダウンロードする仕組みです。
大容量ファイルや、一度だけファイルを渡す用途に適しています。
法人で利用する場合は、共有期限、ダウンロード回数、送信前確認、アクセスログ、国内外のデータ保管場所などを確認しましょう。無料サービスを利用すると、企業の管理外でファイルが保存・共有される可能性があるため、利用ルールを明確にする必要があります。
暗号化メールを利用する
S/MIMEなどを利用して、メール本文や添付ファイルを暗号化する方法もあります。
盗聴や改ざん対策として有効な場合がありますが、送信者と受信者の双方で証明書や設定が必要です。多数の取引先と運用を統一するには、導入や管理の負担が大きくなる可能性があります。
チャットツールやグループウェアで共有する
社内外のメンバーが同じチャットツールやグループウェアを利用している場合は、その中でファイルを共有する方法があります。
プロジェクト単位で情報を整理しやすい一方、送信先、チャンネル、グループの選択を誤ると、本来共有すべきでない相手にファイルが見える可能性があります。
パスワードを別経路で送る方法は暫定対策とする
ZIPファイルをメールで送り、パスワードだけを電話やチャットで伝える方法は、同一経路での盗聴対策にはなります。
しかし、暗号化されたZIPファイルをセキュリティ製品が検査しにくい問題や、ファイル自体の誤送信は解決できません。
長期的な対策としてではなく、クラウドストレージなどへ移行するまでの暫定運用として位置付けるのが適切です。
PPAP対策にクラウドストレージを活用するメリット
継続的に社外とファイルを共有する大手企業では、クラウドストレージが有力な選択肢になります。
単にメール添付を置き換えるだけでなく、ファイル管理、アクセス制御、共同作業、監査対応をまとめて改善しやすいためです。
共有後もアクセスを制御できる
クラウドストレージでは、共有リンクやユーザー権限を変更できるため、誤った相手にリンクを送った場合でも、共有停止や権限削除によって対応できる場合があります。
メール添付では、送信後にファイルを回収することは困難です。共有後も制御できることは、PPAPから移行する大きなメリットです。
共有期限やダウンロード制限を設定できる
法人向けサービスには、共有リンクの有効期限、閲覧のみ、ダウンロード禁止、パスワード認証などを設定できるものがあります。
ファイルの機密度や取引先との関係に応じて共有条件を変えることで、必要以上にファイルが保持・拡散されるリスクを抑えられます。
アクセス権限を細かく管理できる
ユーザー、部署、プロジェクト、グループ会社、取引先などの単位で、閲覧、編集、ダウンロード、共有といった権限を設定できます。
人事異動や組織変更が多い大手企業では、グループ管理や認証基盤との連携によって、権限管理を効率化することが重要です。
操作ログを監査や調査に活用できる
法人向けクラウドストレージでは、誰が、いつ、どのファイルを閲覧、編集、共有、ダウンロードしたかを記録できる場合があります。
ログは、情報漏えいが疑われる際の調査だけでなく、内部監査、セキュリティ監査、利用状況の確認にも役立ちます。
ファイルの最新版を一元管理できる
メール添付では、送信のたびにファイルのコピーが増えるため、どれが最新版かわからなくなることがあります。
クラウドストレージ上の1つのファイルを共有すれば、関係者が同じファイルを確認できます。版管理や更新履歴を利用できるサービスであれば、古い資料の利用や上書きミスも防ぎやすくなります。
大容量ファイルを共有しやすい
メールには添付容量の上限がありますが、クラウドストレージでは、動画、画像、図面、ログデータなどの大容量ファイルも共有しやすくなります。
ただし、1ファイル当たりのアップロード上限や利用可能な容量は、サービスや契約プランによって異なります。
大手企業が脱PPAPツールを選ぶ際のポイント
大手企業では、単にファイルを送れるかどうかだけでなく、全社的な情報管理基盤として運用できるかを確認する必要があります。
セキュリティ要件を満たしているか
通信時・保存時の暗号化、多要素認証、アクセス制御、共有リンク制御、デバイス制御、ログ管理など、自社のセキュリティポリシーに必要な機能を整理します。
業界や扱う情報によっては、個人情報、設計データ、研究開発資料、財務情報などに厳格な管理が求められます。機能の有無だけでなく、管理者が全社ポリシーとして強制できるかも確認しましょう。
認証基盤やID管理と連携できるか
大手企業では、従業員の入社、異動、退職が継続的に発生します。
シングルサインオンやID管理基盤と連携できれば、利用者登録や権限変更を効率化できます。退職者のアカウントを迅速に無効化できることも重要です。
外部ユーザーを管理できるか
取引先、協力会社、グループ会社などの外部ユーザーについて、誰が招待されているか、どのファイルにアクセスできるかを把握できる必要があります。
招待期限、アクセス期限、ドメイン制限、定期的な権限棚卸しなど、外部共有を統制する機能や運用を確認しましょう。
共有リンクを適切に制御できるか
共有リンクを使う場合は、次のような設定を確認します。
- リンクの有効期限
- アクセスできるユーザーの範囲
- パスワード設定
- ダウンロードの可否
- リンクの再共有制限
- 管理者による共有停止
期限やアクセス範囲を設定できないリンクを使い続けると、ファイルが長期間外部から閲覧できる状態になる可能性があります。
ログ管理と監査に対応できるか
誰が、いつ、どのファイルを操作したかを確認できるログは、脱PPAP後の統制に欠かせません。
ログの保存期間、検索性、エクスポート、管理者レポート、外部の監視システムとの連携可否を確認しましょう。
大規模利用に対応できるか
大手企業では、数百人から数万人規模の利用者や、多数の外部ユーザーを管理する場合があります。
保存容量、ファイルサイズの上限、同時アクセス時の性能、管理単位、グループ会社への展開、海外拠点からの利用などを確認する必要があります。
既存システムと連携できるか
メール、チャット、グループウェア、電子契約、CRM、ワークフローなど、既存の業務システムとの連携性も重要です。
例えば、メールに添付しようとしたファイルを自動的に共有リンクへ置き換える仕組みがあれば、利用者の操作を大きく変えずに脱PPAPを進められます。
導入・運用支援を受けられるか
大手企業の脱PPAPは、ツールの契約だけで完了する取り組みではありません。
現状調査、要件整理、権限設計、データ移行、社内教育、取引先への案内、利用状況の改善まで含めて進める必要があります。
大規模導入の経験があり、運用設計や定着まで相談できるベンダーやパートナーを選ぶことが重要です。
脱PPAPを進める際の注意点
代替ツールを導入しても、利用ルールが曖昧なままでは、誤共有や権限設定ミスが発生します。
ツールと運用を一体で設計することが、脱PPAPを成功させるポイントです。
情報の分類と取り扱い基準を決める
すべてのファイルを同じ方法で共有するのではなく、情報の重要度に応じてルールを分けます。
例えば、次のような分類が考えられます。
- 公開情報
- 社内限定情報
- 関係者限定情報
- 機密情報
- 個人情報
分類ごとに、社外共有の可否、承認の要否、ダウンロードの可否、共有期限などを定めます。
社外共有ルールを明確にする
社外共有について、少なくとも次の項目を決めておきましょう。
- 共有できるファイルの種類
- 共有リンクの有効期限
- ダウンロードを許可する条件
- 上長や管理者の承認が必要なケース
- 共有後に権限を削除する担当者
- 取引先の担当者変更時の対応
- 例外的に別の手段を使う場合の申請方法
ルールが厳しすぎると、従業員が無料のファイル転送サービスなどを無断で使う可能性があります。セキュリティと利便性のバランスを考慮する必要があります。
取引先と運用をすり合わせる
自社がクラウドストレージへ移行しても、取引先が利用できなければ業務に支障が出ます。
アカウント登録が必要か、どのブラウザで利用できるか、ダウンロード期限は何日か、問い合わせ先はどこかなどを事前に案内しましょう。
取引先数が多い場合は、案内文、操作手順、FAQをテンプレート化すると問い合わせ対応を効率化できます。
従業員への教育を行う
従業員には、PPAPを廃止する理由だけでなく、新しいファイル共有方法を具体的に説明します。
特に、営業、購買、法務、設計、管理部門など、社外と頻繁にファイルをやり取りする部門には、実際の業務を想定した操作研修やチェックリストが必要です。
脱PPAPを社内に定着させる進め方
大手企業では、全社一斉に運用を変更すると混乱する可能性があります。現状把握から試験導入、全社展開、改善まで段階的に進めましょう。
1.現在のPPAP利用状況を把握する
まず、どの部門が、どのようなファイルを、どの取引先へ送っているかを整理します。
メールログや利用者へのヒアリングをもとに、次の情報を確認します。
- PPAPの利用件数
- 利用している部門
- 送付しているファイルの種類
- ファイルの機密度
- 主な送信先
- 現在利用できる代替手段
現状を把握することで、優先的に対応すべき部門や業務が明確になります。
2.対象範囲と優先順位を決める
全社一斉の切り替えが難しい場合は、機密情報を扱う部門、社外共有が多い部門、取引先からPPAP廃止を求められている部門から進めます。
契約書、設計資料、顧客情報、個人情報など、ファイルの種類や機密度によっても優先順位を決めましょう。
3.代替手段と運用ルールを決める
業務ごとに利用する手段を決めます。
例えば、次のようなルールが考えられます。
- 継続的な社外共有はクラウドストレージを使う
- 単発の大容量ファイルは法人向けファイル転送サービスを使う
- 機密情報は閲覧のみにする
- 共有リンクの有効期限は原則7日以内とする
- 外部共有時は承認を必要とする
- パスワード付きZIPファイルの送信は禁止する
現場が継続して守れる内容にすることが重要です。
4.一部の部門で試験導入する
営業部門や管理部門など、一部の部門と取引先で試験導入します。
試験導入では、次の点を確認します。
- 利用者が迷わず操作できるか
- 取引先が問題なくファイルを受け取れるか
- 問い合わせが集中していないか
- 権限設定が複雑すぎないか
- ログを管理者が確認しやすいか
- 例外的な業務に対応できるか
結果をもとに、ルールやマニュアルを改善してから全社へ展開します。
5.マニュアルと取引先向け案内を整備する
社内マニュアルには、共有手順、禁止事項、トラブル時の対応、問い合わせ先を記載します。
取引先向けの案内には、次の内容を含めましょう。
- PPAPを廃止する理由
- 新しいファイル共有方法
- 運用の開始日
- 受信者側で必要な操作
- リンクの有効期限
- 問い合わせ先
6.利用状況を確認して改善する
脱PPAPは、ツールを導入して終わりではありません。
共有リンクの残存状況、外部ユーザー数、利用部門、問い合わせ内容、権限設定ミス、禁止された手段の利用状況などを定期的に確認します。
利用が進んでいない部門や例外運用が多い業務を特定し、ルールや機能設定を見直しましょう。
大手企業の脱PPAPにはBoxの活用も有効
大手企業が脱PPAPを進める際は、メール添付を別の送信方法に置き換えるだけでなく、社内外のコンテンツを安全に管理・共有できる基盤を整えることが重要です。
その選択肢の一つが、法人向けクラウドコンテンツ管理サービスの「Box」です。
Boxとは
Boxは、企業向けのクラウドコンテンツ管理プラットフォームです。
ファイルをクラウド上に保存し、必要なユーザーや取引先に共有することで、パスワード付きZIPファイルをメールに添付する運用から移行できます。
パソコンだけでなく、ブラウザやモバイル端末からもファイルへアクセスできるため、テレワークや外出先での業務にも活用できます。
共有リンクとアクセス権限を管理できる
Boxでは、共有リンクやユーザー招待によって社外の関係者とファイルを共有できます。
共有リンクのアクセス範囲、有効期限、パスワード、ダウンロード可否などを設定できるため、ファイルの機密度に応じた共有方法を設計できます。
利用できる機能や設定範囲は、契約プランや管理者ポリシーによって異なるため、導入前に自社の要件と照らし合わせて確認する必要があります。
共有後も権限を変更できる
ファイル本体をメールで送るのではなく、Box上のファイルへのアクセス権限を付与するため、共有後に権限を削除したり、共有リンクを無効化したりできます。
取引先の担当者変更、契約終了、誤共有などが発生した場合にも、アクセスを制御しやすくなります。
ログやユーザーを一元管理できる
管理者は、ユーザー、ファイル、共有状況、操作ログなどを管理できます。
誰がどのファイルにアクセスしたかを把握しやすくなるため、内部統制、監査、インシデント発生時の調査にも活用できます。
外部ユーザーを含むファイル共有状況を可視化しやすい点は、多数の取引先やグループ会社と情報をやり取りする大手企業にとって重要です。
共同作業と最新版管理に活用できる
Box上のファイルを関係者で共有すれば、メールでファイルを何度も送り直す必要がありません。
関係者が同じファイルを確認できるため、最新版がわからなくなる問題を抑えられます。契約書、提案書、設計資料、プロジェクト資料など、複数人で確認・更新するファイルの管理にも適しています。
当社へ導入・運用支援を相談できる
大手企業のBox導入では、フォルダ構成、権限、外部共有、既存データの移行、社内展開などを事前に設計する必要があります。
当社では、法人向けBoxの導入から運用定着まで支援しています。導入規模、契約プラン、既存環境、セキュリティ要件を確認したうえで、必要な機能や移行方法、運用ルールをご提案します。
まとめ:PPAP対策では安全なファイル共有基盤の整備が重要
PPAPとは、パスワード付きZIPファイルをメールで送り、解凍用パスワードを別メールで送るファイル送付方法です。
一見するとファイルを保護しているように見えますが、次のような問題があります。
- 暗号化されたZIPファイルをマルウェア検査しにくい
- ファイルの誤送信を防げない
- ファイルとパスワードが同じ経路で漏れる可能性がある
- パスワードを解析される可能性がある
- 送信者と受信者の作業負担が大きい
脱PPAPの代替手段には、クラウドストレージ、ファイル転送サービス、暗号化メール、チャットツールなどがあります。
単発のファイル送付にはファイル転送サービス、継続的な社外共有や共同作業にはクラウドストレージが適しています。
大手企業が脱PPAPを進める際は、ツールを導入するだけでなく、アクセス権限、共有期限、操作ログ、外部ユーザー管理、認証基盤との連携、取引先への案内まで含めて設計することが重要です。
法人向けクラウドコンテンツ管理サービスのBoxを活用すれば、メール添付を減らし、共有リンク、アクセス権限、ログなどを使ったファイル共有へ移行できます。
自社のPPAP利用状況とセキュリティ要件を整理したうえで、業務効率と情報統制を両立できるファイル共有基盤を検討しましょう。



